はみだし破損

Hamidashi

1.はみだし破損

使用される圧力に対して、はみ出しスキマが大きいとパッキンのヒール部がスキマに噛込まれて破損します。バックアップリングを併用するかシールのはみ出し限界曲線グラフを参照して適切なスキマにしてください。また、みぞ角部の面取りやピストンおよびロッドの偏心が過大にならないよう注意してください。軸受にウェアリングを使用した場合にはスキマが大きくなりますので、シールのはみ出し限界曲線グラフを参考に適切な設計をしてください。

パッキンの状況

  • パッキンのヒール部が部分的あるいは全周にわたって欠損している。(図A参照)
  • 初期においてはパッキン底面に円周方向にはみ出し痕がある。

原因

  • はみ出しスキマ(C/2)が大きい。(図B参照)
  • みぞコーナーの面取り(R)が大きい。(図B参照)

対策

  • はみ出しスキマ(C/はみ出しスキマを適正にする。(グラフ参照)
  • バックアップリングを併用する。(図C参照)

ポイント

  • みぞコーナーの面取りやピストンおよびロッドの偏心が過大にならないよう注意する。
  • 軸受にウェアリングを使用する場合はバックアップリングを併用する。
  • とくに作動頻度が高い、高温になるなどの条件下では、基準以下の圧力・スキマでもバックアップリングを併用する。
  • 圧力が衝撃的にかかる場合はPGリングを併用する。